小さくい命の球が、スルスルと糸のように解けて、
何かの繊維のようなものが、この地上で、最後を見届けるためか、行ったり来たりとしていましす。
壁を抜けたり、道を横断したりと隅々まで巡るように、生きた証拠を触りに来ては、何か、私に言いにきてくれるんです。
私は、汲み取ることができただろうか。
夢の中では、こんなにも会話ができていたのですから。
今日、その解けたものが、天国に登ろうとしています。
一人で何かをやり遂げる、最後のがんばりを
私は、もう見届けることだけしかできません。
それが、私のできる最後の精一杯だと誓い、
回想の途中で生まれた思い出や言葉たちは、白い袋に包み、燃やすことにしました。
私にとっての決心と一緒に。
ありがとうの言葉だけを添えて。